火風鼎(かふうてい)

火風鼎(かふうてい)初爻

神に捧げる食べ物を器で煮る様子を示す卦「火風鼎」のはじめです。まずは、器に残っていたカスを除き、きれいにしなければなりません。まず、内部の弱点を整理すべきということ。旧弊の残滓を拭い去るように努めたいときです。

火風鼎(かふうてい)2爻

器の食べ物がことことと煮えつつあります。けれど、邪魔するものが現れるので、誘惑に負けず、本業に専念すべきとき。そうすれば無事を得ることを示します。あなたの作業を邪魔するものとは、身内や異性かもしれません。

火風鼎(かふうてい)3爻

火の勢いが強く、器の中の雉肉が煮えすぎてしまうことを示します。ですから、冷やす必要があります。この爻(こう)が示すのは、やりすぎはよくないということです。無理に自分を押し通すと失敗します。何事もほどよい火加減となるよう調整しましょう。

火風鼎(かふうてい)4爻

力が弱い者に頼ると器が引っくり返り、神に捧げる食べ物が台無しになることを示します。自分の趣味に溺れたり、怠けたりすれば信用を失ってしまいます。また、志の低い人と陰謀を巡らせば、身を滅ぼしかねません。くれぐれも注意を。

火風鼎(かふうてい)5爻

鼎(供物を煮る三脚の神器)には、持ち運ぶための取っ手があります。それを賢人の言葉を聞く耳とみなし、そこが黄金であることを示します。経験者のアドバイスを素直に聞くと吉ということ。これまでの努力が報われる強運のときだからこそ謙虚な姿勢が大切です。

火風鼎(かふうてい)上爻

鼎の、玉飾りのついた立派なつるを示します。その神器を私物化せず、公のものとして使える君子が大吉であるという爻(こう)。物事は発展し、栄誉を受け、順調な運気です。慢心せず、自分の思いでなく、目的の遂行を優先すべきです。