風山漸(ふうざんぜん)初爻
歩みを止めていた期間が過ぎ、ゆっくりと動き出すという卦です。その中でこの爻(こう)は、幼鳥がまだ飛び立てず、それを助けるものもない様子を意味します。今は、うまくいかなくても仕方ない状況です。徐々に力がついていきますから、羽ばたく準備を怠りなく。
風山漸(ふうざんぜん)2爻
雁が岩の上で食事をしていることを示します。のんびりとできる平和な時間が訪れました。そのまま、心身の休養が肝心、英気を養うときと解釈できます。また、少しずつ好調運に向かうものの、今は進むときではないとも言えます。
風山漸(ふうざんぜん)3爻
水鳥は陸には住めない、すなわち、道に外れたことをしてはならないという意味です。正しい道を進み、守るべき手順を変えないことが大切です。自分を過信して、ルールを無視すれば、信用を失います。異性問題にも注意を。
風山漸(ふうざんぜん)4爻
水かきのある鳥は、木の上に留まりにくいが、平らな場所を見つければ落ちないことを示します。ポジションは上がるけれど、それなりの苦労があるでしょう。また、不安定さはあるものの、現状維持に努め、なんとかバランスが取れるとも解釈できます。
風山漸(ふうざんぜん)5爻
高い丘に雁のつがいが行き、妨害するものもあったが、無事結ばれることを示します。アクシデントが起こったり横やりが入ったりしますが、じきに運気は好転するでしょう。物事を急いではなりません。何事も根気よく、丁寧に。
風山漸(ふうざんぜん)上爻
この爻(こう)は、384種の中でもトップクラスの良いものです。雁が列をつくって乱れずに、悠然と大空を飛んでいる姿を示します。規則を守り、立場をわきまえ、きちんとした様子に幸福が訪れるということ。今、行うことは、のちのちまで語り継がれる功績となるでしょう。