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多くの人は、本の読み方の師匠をつけていません。
本の読み方は、合理の世界に所属していると思い込んでいるからです。
「本はじっくり時間をかけて読むものだ」という正解しかないと、決めつけているのです。
ページのめくり方に関してだけでも、100人いたら100人違う癖があります。
どの流派のめくり方をするのかで、本を読む速度が変わってきます。
「1ページ1秒で見なさい」という流派もあれば、「見開き2ページを1秒で見なさい」という流派もあります。
私の流派の正解は、「見開き2ページ0.5秒で見なさい」です。
「どれも大して違わないじゃないか。同じじゃないか」という人がいますが、まったく別物です。
200ページの本があるとします。
1ページ1秒であれば、200秒。3分20秒です。
見開き2ページ1秒であれば、100秒。1分40秒です。
見開き2ページ0.5秒であれば、50秒です。
そう。結果として、1冊読み終わった時の速度が、2倍、3倍と変わってくるのです。
「大した違いはないじゃないか」とこの期に及んで考える方もいるかもしれません。
F1レーサーのアイルトン・セナも、コーナーのところであと5センチ詰められるな、
あと1センチ詰められるな、という世界で勝負していたのです。
油絵の世界も、あと1回重ね塗りをするべきか、いやここで止めておくべきかというところで勝負しています。
本を読むという世界も、どうしたらあと1秒詰められるか、で勝負しているのです。
人生が40年で終わるのか、80年で終わるのか、120年で終わるのかは、最終的には大きな違いになります。
その差を生むのが、初動段階における、1秒単位での時間短縮なのです。
『本当に頭がよくなる1分間読書法』
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