はじめに:努力しているのに結果が出ない理由
人一倍努力しているのに、なぜか結果が出ない。周りの人は楽に成功しているように見える。このまま今の場所で頑張り続けていいのか分からない。
そんな時は、努力の量を増やす前に、才能の使い場所を見直してください。どこで才能を使うかで、結果は変わります。
この記事では、努力より先に考えたい「才能の使い場所」の見つけ方を、3つのポイントで解説します。
1. 努力で埋まる差と埋まらない差を知る
100メートルを毎日練習しても、誰もがオリンピックの金メダリストと同じタイムで走れるわけではありません。これは努力が足りないからではなく、生まれ持った体のつくりが違うからです。
スポーツでは当たり前のことが、仕事や人生になると見えなくなります。結果が出ないと、自分の努力が足りないと考えてしまうのです。
しかし、誰にでも生まれ持った才能はあります。問題は、才能がないことではなく、今いる場所で才能が使われていないことです。
努力で埋まる差は、知識や慣れの差です。始めたばかりの人と、何年も続けてきた人の差は、時間をかければ縮まります。一方、同じ時期に始め、同じくらい努力しているのに、相手にずっと先を行かれる状態が続くなら、それは努力で埋まらない差かもしれません。
職場の同期を思い浮かべてください。同じ研修を受けても、なぜか軽々と結果を出す人がいる。その場所が、たまたまその人の才能の使い場所だったのかもしれません。
才能の差をさらに努力で埋めようとすると、心と体がすり減ります。努力を否定する必要はありません。先に才能を使う場所を決め、その後に努力を注ぐことが大切です。
2. 勝てない場所から降りることは負けではない
「途中でやめるのは逃げ」「一度始めたことは最後までやり抜くべき」と教えられてきた人は多いでしょう。しかし、勝てない場所から降りることは、負けではありません。才能の使い場所を見つけるための第一歩です。
私自身、以前はアナウンサーとして働いていました。けれども、話すことが下手で、仕事がなかなかうまくいきませんでした。話すことが仕事なのに、話すことがうまくできない。頑張っても、話すのが上手な人との差は縮まりません。
そこで私は、アナウンサーをやめました。大勢の人を勇気づける仕事がしたいという思いはありましたが、職業を変え、無職から新たに始める道を選びました。
大切なのは、何も考えずに投げ出すことではありません。「ここは自分の才能を使う場所ではない」と見極め、次へ移ることです。その真面目さは、才能が使える場所でこそ力を発揮します。
場所で、結果を出している自分を想像できないなら、立ち止まってみましょう。間違った電車に乗り続けても、目的地には着きません。早く降りれば、正しい電車に乗れます。
3. 才能の使い場所を職業単位で探す
才能を探す時、「文章が書ける」「人の話を聞くのがうまい」と能力を一覧にする人がいます。しかし、能力だけを並べても、才能の使い場所は見えません。
同じ能力でも、職業によって結果が変わります。人の話を聞く力が、ある職業では評価されなくても、別の職業では武器になります。
才能の使い場所は、ふわっとした「向いていること」ではありません。名前のついた具体的な職業です。職業が変われば、比べられる相手も変わります。
短距離走では勝てない人が、マラソンなら勝てることがあります。種目を変えれば競争相手が変わるからです。今の職業で勝てないなら、比べられる相手を間違えているのかもしれません。
紙に職業名を書き出し、それぞれで自分が勝っている姿を想像してください。自然と結果を出す自分が浮かぶ職業が、才能の使い場所の候補です。周りの評価や収入ではなく、比べられる相手に勝てそうかを基準にします。
話すのが下手でも、職業を変えれば結果は変わる
私が話すのが下手だったにもかかわらず結果を出せるようになった理由は、職業を変えたからです。話す仕事から、本を書く仕事へ才能の使い場所を移しました。
その結果、出版した本は累計105冊、230万部になりました。伝えたい思いは変わらず、伝える職業だけが変わりました。
人には、生まれつきスイートスポットと呼ばれる職業が3つあると考えられます。ラケットやクラブの中心に当たれば、同じ力でもボールが遠くへ飛ぶように、才能の使い場所に立てば、努力は結果につながりやすくなります。
まとめ:努力の前に、才能を使う場所を決める
才能の使い場所を見つけるポイントは、次の3つです。
- 努力で埋まる差と、埋まらない差を見分ける
- 勝てない場所から降りる
- 能力ではなく、職業単位で探す
努力は大切です。ただ、先に決めるべきなのは、どこで才能を使うかです。今の自分を作り替える必要はありません。職業と場所を変えれば、同じあなたのまま結果が出る可能性があります。
まずは5分だけ、思いつく職業名を書き出してみてください。どの職業なら、自分が自然に勝っている姿を想像できるでしょうか。そこに、あなたの才能が輝く場所のヒントがあります。














