山地剥(さんちはく)

山地剥(さんちはく)初爻

長い間に山が削り取られるという意味の卦のはじめです。ここで削られるのは、ベッドの脚。つまり、足元が危ういことを暗示。目下の人間があなたの足を引っ張ろうとしているのかもしれません。危険がじわじわと近づいていることが考えられます。何事も信じすぎないように。

山地剥(さんちはく)2爻

ベッドの脚と台のつなぎ目が削られることを示します。つまり、まだ直接に被害があるわけではないものの、危険は身近に迫っているという意味です。トラブルを起こしそうなものや人間に気づいたら、できるだけ早く対応すべきです。また、苦しくても借金は凶。

山地剥(さんちはく)3爻

危険を回避するには、正しい道を守るに限ります。傷つけられる兆しがあるなら、先にこちらから攻撃しようと思うのはもってのほか。正義を貫こうとするとピンチに陥り、仲間を失うかもしれませんが、隠れていた意外な味方も現れますから、くじけないこと。

山地剥(さんちはく)4爻

安全であるべきベッドが削り取られることを示します。つまり、災いが降りかかり、傷つくという意味です。とにかく何事にも警戒を解かない構えがおすすめです。トラブルの真ん中にいると感じたときは、身ひとつで逃げるのが正解。タブーを冒す危険性もあります。

山地剥(さんちはく)5爻

真の友とは言えない人間と行動をともにしなければならないでしょう。相手に利用されているのがわかっても、素知らぬふりで、その場をやり過ごすのが正解です。人におだてられ、嬉しい素振りを見せるのはかまいませんが、それに左右されないことが肝心。

山地剥(さんちはく)上爻

今が運命の分かれ目であることを示します。取り残されるか、生きかえるかの状況なので、人事を尽くして天命を待つという姿勢でいるしかありません。新しいことに手を出さず、じっとしていること。とはいえ、木にひとつ残った果実が次の命を育むように、やがては希望が生まれます。