山風蠱(さんぷうこ)

山風蠱(さんぷうこ)初爻

山の下で風、すなわち気が滞り、ものが腐ることを示す卦の始まりです。内部の問題が徐々に悪化しますが、まだ立て直しがはかれるという意味となります。特に、前任者や親の過ちを改めるには、良いタイミング。内部改革のときです。

山風蠱(さんぷうこ)2爻

母親の腐敗を正すという意味があります。母とは、冷たくできない身近な存在の象徴です。間違いは見えていますが、それを解決するのに穏やかな方法がよいということです。強行に進めれば、失敗します。また、上司や先輩が頑固で苦労する事態に。時間をかけるつもりでいるのが吉。

山風蠱(さんぷうこ)3爻

腐敗が極まり、その弊害が大きく、どうにもならないときです。強硬手段に出れば人の恩に背くことになり、穏便な方法では何も変わりません。しかし、くじけず、改革の手を緩めないこと。苦労はあり、人に非難もされますが、結果的には成功します。

山風蠱(さんぷうこ)4爻

大きな家をつぶす遊び人の息子という爻(こう)です。崩れゆくものをとどめようとしても、力不足と優柔不断で、かえって事を悪くするという意味。良い運が巡ってくるのを待つしかない状況です。無理をせず、焦らず、自重のときと心得て。

山風蠱(さんぷうこ)5爻

ずっと悩んでいた問題が片づくことを示します。エネルギーはかなり必要ですが、すべてが収まるべきところに収まり、息をつけるでしょう。人にも恵まれ、大いに力を貸してもらえるはずです。腐れ縁は切ることができ、望ましい交際の復活が可能です。

山風蠱(さんぷうこ)上爻

苦闘のあとの静けさに包まれます。物事の中心からいったん引いて、守りに入ることが望ましいでしょう。いわば、引退の気分です。自分なりの暮らし、自分のペースを大事にして、喧噪から離れてみると、見えてくるものがあります。