栗山巧選手の引退から、私たちが学べること
「頑張っているのに、なかなか結果が出ない」「今の仕事をこのまま続けていいのか分からない」。そんな悩みを抱えている人は、少なくありません。
今回考えたいのは、記録を伸ばす方法だけではありません。栗山巧選手が、入団以来25年間、他球団へ移籍せず、同じ場所でプレーを続けてきた理由から、長く輝き続けるための考え方を学ぶことです。
栗山選手は、通算2,151安打を記録した選手です(動画内では8月23日時点の数字として紹介)。2000安打という大きな記録ももちろん素晴らしいのですが、私がより価値を感じるのは、25年間一筋で積み上げてきた時間そのものです。
派手な一瞬より、積み上げ続けた25年
野球界では、2000安打、首位打者、フルイニング出場、ゴールデングラブ賞など、目に見える記録が注目されます。栗山選手にも、2008年の最多安打、2010年のフルイニング出場とゴールデングラブ賞、2018年の球団記録更新など、さまざまな実績があります。
しかし、記録だけを見ていると、本当に大切な部分を見落としてしまいます。それは、結果が出る前も、思うように注目されない時期も、同じ場所で努力を積み重ねてきたことです。
一瞬だけブレイクして、その後に続かなくなる人もいます。一方で、すぐに大きな結果が出なくても、自分に合う環境で努力を続けることで、少しずつ強みが育ち、長く輝ける人もいます。
成功を考えるとき、誰かよりもすごいかどうかだけを基準にする必要はありません。自分が長く続けられる場所を見つけられるかどうか。それが、人生を変える大きな分かれ道になります。
才能の大きさより、続けられる場所を選ぶ
「才能がある人だから、25年間も続けられた」と考えたくなるかもしれません。しかし、才能の大きさだけで、長期間の積み上げは決まりません。
大切なのは、自分の強みが自然に出てくる場所を選ぶことです。栗山選手にとっては、埼玉西武ライオンズという場所が、長く続けるための環境だったのだと思います。
どれだけ能力があっても、毎日が苦痛で、価値観が合わず、努力の方向もかみ合わない場所では、力を出し続けるのは難しいものです。逆に、自分に合う場所であれば、努力が無理な我慢ではなく、日々の積み上げになっていきます。
これは会社や仕事にも当てはまります。今いる会社を「ここが自分の場所だ」と言えるでしょうか。今やっている仕事を「これは自分の仕事だ」と思えるでしょうか。
もちろん、どんな場所にも大変なことはあります。ただ、嫌な環境をただ我慢し続けることが、成功への近道とは限りません。自分に合わない場所で消耗しているなら、次のステップを考えることも必要です。
人生を変える3つのポイント
栗山選手の歩みから、私が考えるポイントは3つあります。
1. 才能の大きさより、続けられる場所を選ぶ
最初から圧倒的な才能があるかどうかよりも、努力を続けられる環境かどうかを見極めます。「ここで続ける」と決められる場所なら、経験が積み上がり、昨日できなかったことが少しずつできるようになります。
2. 自然と強みが出る環境に身を置く
自分の強みは、無理に作り出すものではありません。合う場所に居続けることで、周りから評価される部分や、自分が自然にできることが見えてきます。努力をしているのに自分らしさが消えていくなら、場所との相性を見直すサインかもしれません。
3. 一瞬ではなく、長く輝くことを目指す
短期間で注目されることだけが成功ではありません。長く続けられる仕事を選べば、経験が資産になり、年齢を重ねるほど積み上げが力になります。私自身も、35歳頃までが花型で、その後に仕事が少なくなるアナウンサーより、積み上げが続く作家の道を選んだ、という話をしています。
まだスイートスポットを見つけていないだけかもしれない
自分に向いている仕事が見つからないと、「努力が足りない」と考えてしまいがちです。しかし、まだ自分のスイートスポット、つまり自然に力を発揮できる場所を見つけていないだけかもしれません。
栗山選手にとって、それはライオンズだったのではないでしょうか。あなたにも、これから見つかる場所があるはずです。
大切なのは、今の環境で我慢し続けることではありません。「自分はどこなら長く続けられるのか」「どんな場所なら強みが自然に出るのか」を考え、必要なら次の一歩を選ぶことです。
2000安打という記録の裏側にある、25年間一筋の積み上げ。栗山巧選手の歩みは、人生を変えるのは一度の大勝負ではなく、自分に合う場所で続けることだと教えてくれます。
あなたは今いる場所を、「ここが自分の場所だ」と言えるでしょうか。まずは今日、自分が長く続けられる場所の条件を3つ書き出してみてください。














